Kukui、ククイノキ

ククイノキ

情報

ハワイ名 和名 英名 カテゴリー
Kukui ククイ Candlenut Tree カヌー植物
学名 科(英) 科(和) 親戚
Aleurites moluccana Euphorbiaceae トウダイグサ科 poinsettia(ポインセチャ)、tapioca
用途 利用部分
医薬、灯火、染め科、レイ、儀式 核果、根

ククイ物語

ククイの木はハワイに自生する高木です。25mの高さに成長します。特にマウイ島の東と北の山の谷間に多く、山の斜面にもよく見られます。葉は周りの木より少し薄い緑色です。葉っぱは大きく、丸い突出部3〜5個があります。枝の先端にごく小さなクリーム色か桃色がかった花があります。果実は直径 5 センチぐらいの緑色の球形です。果実が熟すと皮が緑色から茶色に変化します。種はナッツに似た種子1〜2個があります。だから、ククイの果実はよくククイナッツと言われます。

上にあるイメーッジ
ククイの木の葉っぱ、
果実と幹

ククイはマレー半島の原産だそうです。ポリネシア人が船でハワイまでククイの種子を運んで来たらしいです。古来ハワイには人間が食べられる物は余りなかったのです。そして、移民して来たポリネシア人はその上にタロイモ、サツマイモ、パンノキ、ダイショ、ココヤシ、バナナ、センネンボク、サトウキビ、ノニやシャンポー・ジンジャーを一緒に持ってきました。そういう植物は「canoe plants(カヌー植物)」ように言われます。

基本的にククイは食用の為の木ではなかったのですがハワイアンの人々は木のすべてを多目的に使用しました。磨くと種子は黒く光り、繋げてレイを作りました。レイはハワイアンの男性にも女性にも精神的な意味があるものです。魚を採る網の浮かす為に使用したり、時にはカヌーはククイの柔らかい木材で作られました。ククイの木の皮や根や果実、または焼けた種子の灰で染め物を作りました。ククイの葉、樹液や種子は薬用があります。近ごろkukui oil(ククイナッツオイル)は石けんやスキン・クリームの材料として使われます。焼いた種子は'inamonaという風味の材料です。

そのような沢山の利用があっても、まだこのククイ物語は終わっていないのです。ハワイ語で「光」という意味もあります。この意味で昔からのハワイアンの「mele」という聖歌によく出てきます。その意味は偶然ではないのです。ククイの種子も種子の油もたいまつ用や灯火用に使われるそうです。こういう風にククイ「candlenut」(ろうそく・ナッツ)という英名があります。ククイは光の元として思われて、光を連想するようになりました。そして、ククイは知恵や悟りと連想します。日本の京都に「哲学の道」という歩道があるでしょう。マウイ島にそのような歩道があったら、多分もみじの代わりにククイの木が植えられるでしょう。

儀式の中の聖歌を唱える時にククイ・ナッツは数えるために使われました。そのククイ・ナッツは偉い先生が弟子に相続したこともあったそうです。そうすると新しい世代に光が続くというような意味です。

そういう色々な意味で、1959年5月にククイ は「ハワイ州の木」に指定されていました。